大きな努力で小さな成果を

「大きな努力で、小さな成果を」。
私が講演をお引き受けするとき、よく掲げるテーマのひとつです。
「逆ではないんですか」と指摘されることがよくあります。
そんなとき「『小さな努力で大きな成果』を得る生き方よりも『大きな努力で、小さな成果』を得る生き方のほうが、より確実な方法です。そのほうが自信になり満足が得られます」と答えるようにしています。
「小さな努力」で「大きな成果」を手にすると、心が不安定になります。
落ち着きをなくし、険しい人相になることもあります。近年、世相が悪化している背景には、「小さな努力」で「大きな成果」を安易に得ようとする人が、あまりにも多くなっているのが大きな原因です。
一方、「大きな努力」で「小さな成果」を得る生き方をすると、心が安定し気持ちが穏やかになります。
かつての日本人が、貧しくとも顔立ちに風格があったのは、手にする報酬よりも、はるかに多くの努力を己に課していたからです。「労せずして手に入れよう」とか「上手く立ち回って、ものにしよう」などという姑息な考えを否定する、社会正義が定着していたからです。
たとえ「大きな努力」で「小さな成果」しか得られなくても、そういう生活に耐えられる安定した生き方の人が増えれば、必ず世の中はよくなります。

 

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